令和6年能登半島地震によりお亡くなりなった方のご冥福を心からお祈り申し上げると共に、ご遺族や被災された皆様に慎んでお見舞い申し上げます。
ごきげん宜しうございます。
Way of Grace 恵み茶会
令和6年2月の東京中野千秋庵のお稽古日誌です。
立春を迎えるとはいえ
一年で一番寒い季節のお稽古。
東京中野千秋庵では大炉のお稽古で暖を取り
立礼のお稽古で膝を労りました。
節分の日のお菓子
東京中野千秋庵での令和6年2月の最初のお稽古日は節分でした。
遊び心のある干菓子にご思わず顔がほころびます。
お稽古終わってほっと一息。器は社中で作陶にお邪魔致しました北鎌倉其中窯 河村喜史先生のもの。
枡(ます)の形をした主菓子は銘を
「福わ内」と致しましょうか
お菓子は
茶の湯菓子専門
吉祥寺亀屋万年堂さまからお届け頂きました。
最初のお稽古が節分だと分かってからワクワクしておりまして、この度の節分のお菓子も嬉しく頂戴致しました。
お稽古のお菓子をお任せできる安心感。
お稽古の朝に作り立てをお届け頂き
お顔を見てご挨拶できますのも有難い事でございます。
大炉のお稽古
この日のお稽古はもちろん大炉。
【大炉とは】
裏千家独特のもので
第11代お家元
玄々斎精中宗室
(げんげんさい せいちゅう そうしつ)様が
北国の囲炉裏から着想を得てご考案されたもので
京都 裏千家 茶室「咄々斎(とつとつさい)」の次の間に切ったのが始まりでした。
逆勝手に切られ、厳寒の頃に用いられます。
課目としては
- 薄茶点前 運び
- 絞り茶巾
- 江岑棚(こうしんだな)の扱い
を行いました。
厳寒の時季の「絞り茶巾」。
お水屋には筒茶碗がいくつか用意されており、お弟子さんは好きな筒茶碗を選んで点前の準備をしていきます。
口径の小さいお茶碗を選ぶと、
柄杓からお湯や水を茶碗に注ぐときに、外側にこぼれてしまうことがあります。
柄杓の扱い
(感覚的には柄杓をもつ手と腕の一体感のようなもの)を自在に扱えるように、自然と意識が研ぎ澄まされていきます。
この時季は「絞り茶巾」をお稽古する事で
あらためて柄杓や柄杓からの湯や水の音を意識し、学び直す事にもなります。
大炉で楽しむ雑炊
東京中野千秋庵では毎年2月最初のお稽古で、お弟子さん達に大炉での雑炊を楽しんでいただいております。
裏千家茶道として大炉の雑炊をいただくというわけではございません。
これはあくまでも東京中野千秋庵を開いた
直門正教授、降幡宗惠の厳寒の時季のお客様へのおもてなし、1番寒い時季にお稽古にお越しになるお弟子さん方への振る舞いとして行っているものです。
とにかく身体も気持ちも暖まります。
昨年2月 4日にわたり大炉の茶事をした時の様子より
今年は
1椀目がカニ雑炊(芹をのせて)
2椀目は「味変」で卵と菜の花。
3椀目は「〆め」で味噌仕立、お餅までのせて…
皆さん大喜びの雑炊でございました。
今年もお弟子さん方と大炉を囲むことができる喜び。感謝申し上げます。
春まであと少し…
体調に留意しながらお稽古をしてまいりましょう。
立礼のお稽古
雑炊をいただいた後には、広間の隣で立礼のお稽古。
東京中野千秋庵 古川宗洋クラスでは常時
「御園棚」(みそのたな)を使った
「立礼」(りゅうれい)のお稽古もしております。
この日は立礼でも「絞り茶巾」のお稽古を致しました。
【立礼(りゅうれい)】とは
明治5年(1872年)の京都博覧会に際し
裏千家 第11代お家元
玄々斎精中宗室 様が
(げんげんさい せいちゅう そうしつ)
海外からの訪日客のために考案されたイスとテーブル式の茶法です。
今ではかなりの流派で行われており、
現代の生活様式にとっても重要となる革新的なご考案でした。
Way of Grace 恵み茶会では
横浜の新拠点の方に
坐忘斎お家元(裏千家第16代)がご考案された「和親棚」(わしんだな)を設置致しました。
こちらでお茶をしてまいりますのも楽しみです。
引き続き寒さが続きます。
どうか暖かくなさってお過ごしください。
Way of Grace 恵み茶会 主宰
裏千家茶道 準教授
古川宗洋 拝
Way of Grace 恵み茶会では、現在
入門者の受付をしております。
(裏千家準教授 古川宗洋クラス)
茶の湯に親しむ暮らしをしてみたい
そんな方に ご見学・ご体験の機会 もご用意しております。
お越しになっているお弟子さんは20代から70代まで幅広く、0からの状態で始めたばかりの方もいれば、経験を積んでからお越しになられた方もおられます。
真剣でありながらも笑顔が絶えないお稽古場。時にほっこり。時にスパルタ。
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