ようこそ Way of Grace 恵み茶会にお越しくださいました。
Way of Grace 恵み茶会の活動は、茶道を通じて
自分のなかにある「心の静けさ」に気付く
という喜びからスタートしました。
Way of Grace 恵み茶会が大切にしていること
茶道というと、堅苦しい、正座が嫌だ、敷居高いよね?など面倒なイメージがあるかもしれません。
私の場合は、茶道をしていると嬉しくなります。
なぜ、嬉しいのか?
それはとても贅沢な時間だからです。
贅沢といっても、高価なお道具に高価な着物、美味しいお菓子といったような意味ではありません。
そのお茶の時間がまるまる自分の時間だからです。
忙しい日常から離れ、自分の姿勢や呼吸にフォーカスし、今この時の自分に気付く。
実にシンプルです。
忙しない毎日の中で忘れていた大切なこと
自分の中にも『静けさ』がある
ということに気付きます。
今ここにあること いること
集中していると
自然と感謝の念が溢れ出ます。
私にとっては、お茶をさせていただいていることは「恵み」以外何ものでもありません。
そしてこの「恵み」は、茶の湯にとどまらず、日常の何気ないときにでも、いつも与えられているのだということに、茶道を通じて気付かされるのです。
静けさという共通言語
結婚を機に東京から横浜に移り住み、2011年から明治の時代に旧外国人居留地だった横濱・山手町に住んでみると、様々な国の方とお茶を共にする機会を与えられました。
そこで気付いたことは、どうも世界には
「静けさ」という共通言語
があるらしいという事でした。
言語はそれぞれ異なり、時にお互い言葉を通じては分からない場合でも、お茶を喫して点前も終わると、静かに語り出す方がいます。
自国の文化のこと、忘れかけていた小さいときの思い出、大切な人のこと・・・
日本という小さな国の、日本人ですらあまり向かなくなった茶道という形を通じて、
自分の国のこと、自分のこと、自分の大切な人のこと、心のなかにあった大切なものに気付くようです。
毎回、とても大切な何かを「静けさ」という共通言語で語り合い、分かち合ってシェアしているように感じます。
茶の湯にはそのような力があるのです。
茶道はとてもシンプル
お稽古では、毎回「点前」(てまえ)をします。
傍から見ていると、面倒くさい作法の連続のように見えるかもしれませんが、無駄な動きはなく、すべてが合理的。
とてもシンプルです。
その点前に自然とにじみ出てくるその人の個性。みんな同じことをやっているのに、その人のアイデンティティが自然とあらわれてくるように思えます。
私はそれを拝見させていただくのが好きです。
「あぁ今日この方とここでお茶を共にできて幸せ」と毎回しみじみ思います。
同じことをしているけれど、決して個を没した訳ではない。
自分のアイデンティティを静かに強くもちながらも、世界の人々と交わり、共に成長していく。
こんな楽しい修行があるでしょうか?
茶道は、当たり前だけど現代の殺伐とした社会では見落とされがちな事に深く気付かせてくれます。
Way of Grace 恵み茶会 のお稽古は時に厳しく感じることもあるかもしれませんが
楽しみながら、呼吸を整えて、お茶をいただく
これを大切にしています。
茶道は日本文化の総合芸術
「お茶は日本文化の総合芸術」と呼ばれるように、四季の移ろいのなかで、
・焼きものや塗り物などのお道具
・茶室などの日本建築
・掛物の書
・花
・着物
・お香
・お抹茶にお菓子
・懐石に日本酒
これらのすべてを毎回のお稽古で体験することができます。
Way of Grace恵み茶会では、たくさんの美しいもの、心躍るものに触れることができます。
その中であなたなりの楽しみを見つけてください。
茶道を日常に生かすお手伝い
Way of Grace 恵み茶会 のお稽古で意識しているのは、参加者がその場限りで「お茶の静かな時間」を終えるのではなく、
日々の生活に茶道を活かし、忙しい日常の中にあっても自身の平安を見い出す
きっかけとなるようにすることです。
この Way of Grace の活動も、お茶をしているときに感じる静かな喜びや感謝の気持ちを、与えて下さっている方にお返しするほんのささやかな気持ちでさせていただいております。
共に学んでまいりましょう。
茶道を通じて「自分の中にも『静けさ』があったんだ」と一人でも多くの方が感じていただき、
門を出て行った後も、ご自分の日常の中で、ふっと気付くと平安がそこにあった
そのような静かな喜びが、Way of Grace 恵み茶会 から広がれば、望外の喜びです。
Way of Grace 恵み茶会 主宰
裏千家茶道準教授
古川宗洋
Yoko Furukawa Soyo