東京中野千秋庵

裏千家茶道教室 東京中野千秋庵 | 令和五年癸卯歳初釜

令和五年癸卯歳 (みずのと・う歳)
裏千家茶道教室 東京中野千秋庵では、二日間にわたり初釜を行いました。

濡れ釜の風情も美しいなか、席入り。

新年の寿ぎのご挨拶を申し上げ、軸や蓬莱山荘(ほうらいさんかざり)などのお話が和やかに始まります。

茶道 初釜 結柳
今年の柳は裏千家準教授 古川宗洋が葉を取り形を整えて持って帰ってくるところから準備致しました。

福寿の軸に、結柳(むすびやなぎ)、
蓬莱山荘(ほうらいさんかざり)。

毎年同じかもしれません。でも毎回新鮮で、毎回格別なのが初釜です。

特にコロナ禍を経験した今では、
特に「相変わらず」が有難い事と感じます。

ご挨拶の後、お弟子さんによる初炭手前が始まります。

茶道 裏千家 初炭手前
初炭手前(一日目)

茶道 裏千家 初炭手前
初炭手前(二日目)

懐石は三友居高輪店さまよりお届けいただきました。

懐石 点心 三友居

盃(酒盃)で一献しながら、湯が沸いていく風情を楽しみます。

*感染症対策には留意し、お話する時にはマスクをしております。

皆さまに、本年度のお茶の抱負などを伺ってまいりますが、そのお気持ちなどを伺っていくと、こちらも一層の精進の気持ちがわいてまいります。

主菓子は茶の湯菓子 吉祥寺亀屋萬年堂さまにお届けいただきました花びら餅。

茶道 裏千家 花びら餅

柔らかい食感に、なんとも言えない絶妙な牛蒡の甘味。これがなければ一年の始まりとは言えません。

中立(なかだち)後は、濃茶。
各服点とし、皆様に裏千家茶道 直門正教授 降幡宗惠が練りました。

茶道 裏千家 初釜 茶道 裏千家 七宝透水指棚

点前座は「七宝透水指棚」(しっぽうすかし・みずさし・だな)でした。

客付・勝手付の側面に七宝が抜かれていますが、富士山のようにも見えるところが気に入っております。

薄茶は員茶之式(かずちゃのしき)にて。

互いにお茶を点てあい、いただく。

緊張感がありつつも和やかな式です。

裏千家 七事式 十種香札
十種香札(じっしゅこうふだ)もお正月らしい華やかさを加えてくれます。

干菓子 干支煎餅 有平糖
員茶之式は席中で干菓子をいただきます(写真は初釜を終えた後のものです)。

干菓子も茶の湯菓子 吉祥寺亀屋萬年堂さま製。干支煎餅に千代結の有平糖(ありへいとう)です。

萬年堂さまの有平糖は丁寧に作られており固すぎるという事がありません。
員茶之式で「月」の札が当たってから美味しくいただきお抹茶にも間に合います。

員茶之式(かずちゃのしき)では

「亭主」
「札元」(ふだもと)
「目附」(めつけ)

の三役の他

客も必ず点前座に進んでお茶を点てる事になりますので、初稽古でもあります。

一日目は「亭主」の方が初花(しょばな)で仕舞い花。
二日目は三役から札が当たっていくという面白い展開でした。

社中一同
一年の修養を誓う佳き始まりの日となりました。

改めまして本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

裏千家茶道教室 東京中野千秋庵
Way of Grace恵み茶会

(文責 裏千家茶道準教授 古川宗洋)