2月の大炉、3月の釣釜は本当に風情があり、茶道が初めてという方にもある程度やっておられる方にもぜひ体験して頂きたい季節のお茶です。
2月裏千家茶道教室 千秋庵では大炉のお稽古でした。
外は寒〜い寒〜い季節ですが、大炉のお部屋は暖かく、心も和みます。
裏千家茶道をされている他の方にはびっくりされるかもしれませんが、
千秋庵では大炉のある1日、社中の方々と大炉で雑炊を楽しむのが習わしです。
これは裏千家茶道の慣習ではありません。
千秋庵には遠くからお越しになる方もおられます。
例えば今年は1月にマイナス18度を記録したという山梨県からなど・・・
そんな遠くから寒いなかお稽古に集った皆さまに少しでも暖かくしていただきたい、
皆さんで温まってこの寒い季節を乗り越えたい、
そんな思いで庵主・降幡宗恵(ふりはたそうけい)が始めた振舞いです。
そして今年も千秋庵恒例のお雑炊を楽しみました!
カニ雑炊です!
11月の粟善哉のように2月に雑炊をいただけるものと普通に思っていたりして・・・
家の外に出てみれば・・・
そんなのないよ?と聞いた時の衝撃が大きかったのを覚えています。
雑炊の具がスタンバイされています。
↑蟹に水菜、わけぎ、柚子。
箸休めは切り干し大根のハリハリ漬けでした。
そして今年、具にするか議題に上がったのが餅。初の試みでした。
大炉を囲んでワイワイ。
餅に玉子は合うかなどと話したり・・・
結局、一椀目はいつも通りカニ雑炊、二椀目に餅玉子となりました。
どちらも美味しく、身体が本当に温まりました!
今年は雑炊後にほうじ茶ではなく、茶道のお仲間から頂いた台湾の高級烏龍茶をいただきました。
上品な香りと味で驚くほどさっぱり!ありがとうございました。
暖かくてありがたい大炉ですが、
最近では裏千家の茶道教室でも大炉を切っているお稽古場はそんなに多くないようです。
ましてお雑炊をいただく・・・なんていうお稽古場は千秋庵だけかもしれません。
寒さ厳しい季節にぜひ体験していただきたいイベントです。
東京・横浜は今週もまた寒くなるようです。
皆さまどうぞ引き続きご自愛ください。
「九条館(くじょうかん)」は京都御所内から東京に移築された歴史ある建築物です。
*普段は非公開*
庭園の紅葉が美しい秋の季節にお茶会をさせて頂きます。
日時: 平成30年11月25日(日曜日)
場所: 東京国立博物館 庭園内 茶室「九条館」(東京都台東区上野公園13-9)
席主: 裏千家直門 正教授 降幡宗惠