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茶道を通じて感じる母の想い | お誕生日の7月に締めたくなるレースの帯

こんにちは。古川宗洋です

本格的な夏が始まりました。

冒頭の写真は東京中野千秋庵の木槿(むくげ)の木です。ご覧の通り「夏は木槿だけには困らない」というくらい咲いてくれます。

実は私はお誕生日が7月なのですが、毎年この時期になると締める帯があります。

絽の着物にレースの白い帯(撮影は7月2日)。

この帯は実は作り帯です。

帯は通常長い1本で、結んでお太鼓を作ったり、1本で完結するものです。

この帯は1本の帯を2つに切ってあって、最初からお太鼓の部分が作ってあります。胴の部分は紐で結べばいいような形にしてあります。

最初からお太鼓が作ってあります。

↑撮影時の光の加減で何となくブルーに見えますが真っ白です!

胴の部分は帯締めをとっても外れない(紐で結んであるから)。

1本の帯を締めるのにかかる時間が8分だとすれば、こちらの作り帯を締める時間は半分の4分ほど。

明らかな時間の短縮。そして軽いのも作り帯のよいところかもしれません。

けれど大切な帯を複数に切ってしまうなんて・・・
という事で実は私は作り帯はあまり好きではありません。

でもこの帯は別。

この帯にはとても大切な思い出があります。

私のお誕生日は7月ですが、ある年、母がお誕生日祝いにレースの帯をくれました。サプライズで私には黙って用意しておいてくれたのです。

茶道の修行もすすんで、白い帯でも汚すこともあるまい とも思ったそうです。

ちょうどその月にお茶室をお借りして小さなお茶会をしてみました。友達のお知り合いなどけっこうお客様がお越し下さいました。

かなり張り切っていましたが、初めて1人で全部やってみたので、抜けている事も多く・・・

気付いたら、白いレースの帯にはお稽古着の青が色移りしていました!

まだまだ色々な意味で修行が足りないという事だったのでしょう(もちろん今もですが!)。白い帯に青い線がくっきりついてしまいました。

悲しくて・・・そして母にも申し訳なくて・・・

でも正直に母に報告しました。

そうしたら
「お勉強になったわね」

そして
「ひとまず持ってらっしゃい」

その週に実家に行き帯を見せたら、静かに「預かる」と。

あとは何事もなかったかのよう。

そして翌年の夏、呉服屋さんから横浜の私の家にこの作り帯が届きました。

呉服屋さんに相談して色移りしてしまった部分をカットして作り帯に仕立ててくれていました。

電話をすると

「どう?締めてみた?」

それ以来、7月のお誕生日の近くで締めるのはこのレース帯になりました。そしてお茶をものすごく頑張ろうと思いました。

これからも大切にしていきたい帯です。

あ・・・母はまだまだ元気です!今年も1人で屋久島に遊びに行っていました(笑。

母娘、いろいろあるのは世の常ですが、茶道をやっていて良かったなと思うことの1つは、

・親である母という存在を茶道を通して客観的に見ることができる、
・そしてケンカをしてもお茶を一緒に飲んでお茶の話をしたら自然と元に戻っている、

ということでしょうか。

そしてこれは別に母娘関係でなくても茶席の中全般に言えることかもしれません。

東京中野千秋庵には親子や姉妹でお茶を楽しんでおられる方もいます。

茶道では型や点前が決まっていて皆さん同じことをやるわけですが、点前には不思議とその人の人格と言うか個性のようなものがあらわれてくるような気が致します。

そしてその日のその人のコンディションもあらわれます。

普段は気づかないけれども

お茶を通じて尊敬できるところがあったり、「あぁ自分とこんなところが似ているんだ」と新たな発見があったりするのではないでしょうか。

茶席の中ではその人を茶道を通じて客観的に見ることができる、一盌からお茶を共にすることで通じ合うものがある。

茶道にはそういった醍醐味があると思います。

暑い暑い夏ですが、平茶碗はお茶が点ってから飲むまでには適度な温度になっています。ぜひご家族とご友人とお抹茶をお楽しみください。

↑お菓子は豊島屋さんの「うたかた」。お茶碗は粟田焼です。

道行代わりの羽織もの。洋服では絶対に選ばない派手目な柄も着物に合わせると落ち着いて見えるから不思議です。

横浜の庭でも河原撫子や木槿(むくげ)が咲いてくれました。

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