東京中野千秋庵

裏千家茶道教室東京中野千秋庵 | 平成31年己亥歳初釜でお稽古始め

己亥(つちのと い)歳
東京中野千秋庵では1月12日に平成最後の初釜を迎えました。

ここ1週間では特に冷え込む朝、少しだけ雪もちらつきましたが、幸いにもお天気は持ち直し、皆さま晴れやかなお姿で新年のご挨拶。

濃茶は千秋庵庵主 降幡宗惠が。
懐石は三友居さま、お菓子は茶の湯菓子専門 吉祥寺 亀屋萬年堂さまにお届けいただき、薄茶は例年どおり員茶之式(かずちゃのしき)で初お稽古でした。

平成最後のお初釜も相変わらずですが、それが嬉しいと言っていただける千秋庵のお初釜。

皆さまと共に和やかに過ごさせていただきましたことを感謝申し上げます。


蓬莱山(ほうらいさん)飾り


後座

【ご注意とお願い】
この記事に掲載している写真は千秋庵で決めた専属のカメラマンが茶席の雰囲気を壊さないよう配慮しながら撮っています。大切なお道具を守るという意味でも、茶席の中での人や道具、そのときの一期一会を大切にする意味でも、当ブログをお読み下さる皆さまにおかれましては、他の茶席へ伺った際に、スマートフォンや携帯、カメラを不必要に持ち込まないようご亭主や他のお客様へのご配慮をお願い申し上げます。

炭手前

千秋庵は炭手前をしっかりやるお教室。

今年の初釜は裏千家正教授 降幡宗惠が炭を入れます。

静かに炭を入れて釜を炉にかければパチパチと音も心地良く、松重のお香が優しく茶席を包み緊張もほぐれます。

三友居さまの懐石点心と千秋庵のおめでたい「鯛」

懐石は例年通り三友居 高輪店さまより点心をお届けいただきました。


煮物椀は海老真薯(えびしんじょ)でした。

千秋庵からは八寸とおめでたい「鯛」をお出しして。


八寸は蟹とちしゃとう


天然1本釣りの鯛

昨年は築地市場が83年の歴史に終わりを告げ、豊洲市場が開場。

庵主 降幡宗惠もこの日の初釜のためにリュックを背負って豊洲市場へ。

築地市場からの馴染みのお店で大きな鯛や美しいチシャトウを担いで帰ってきました。

千秋庵での初釜 | 懐石の時間が少し長い理由

千秋庵での初釜は懐石の時間が少し長いかもしれません。

それはいつも庵主 降幡宗惠が今年の抱負やご家族の近況、昨年あったおめでたいことなどを社中のお一人お一人に伺っていくからです。

お社中の皆さまは大切な家族も同然。

そして茶道は茶の道。人生と共に歩む道。

お一人お一人の人生の慶ばしいこと、大変だったことのそばにいつも茶の湯があります。


おめで「鯛」を取り回す


一献

そんな風に和やかな懐石の時間も過ぎて。

今年は三友居さまがお片付けの際にお台所まで入って下さり、あっと言う間にきれいにして下さいました。本当に助かりました。感謝申し上げます。

本年1月8日にテレビ東京「ガイアの夜明け」で三友居さまが取材を受けられたそうです。
https://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber4/preview_20190108.html

お菓子は茶の湯菓子 吉祥寺 亀屋萬年堂さま

今年も花びら餅、干支のふやきせんべい、有平糖を「茶の湯菓子専門 吉祥寺 亀屋萬年堂」さまにお届けいただきました。

昨年、映画「日日是好日」のお菓子もご担当され大変お忙しいご様子。そんな中ご主人自らお届けいただき感謝申し上げます。

お茶をされている方にもそうでない方にもオススメ | 映画『日日是好日』が気付かせてくれる人生の意味と茶道の魅力 ※写真の掛け軸は天龍寺二百四十一世・関牧翁(せき ぼくおう)老師筆の書「日日是好日」です(平成28年1月 東京中野千秋庵にて撮影...

濃茶は嶋台のお茶碗に | 皆でいただく一碗

濃茶も降幡宗惠が嶋台のお茶碗に練っていきます。


心をこめて。皆さまのお幸せを願いながら。


主客の問答も和やかに。

千秋庵の初釜は初お稽古でもあります | 薄茶は員茶之式(かずちゃのしき)で

薄茶は連年通り員茶之式(かずちゃのしき)で。

千秋庵の初釜は初お稽古でもあります。


新社会人が点てるお茶


振袖で点てるお茶

スッと立ってスッスッスと歩いてスッと座ってスッとお茶をいただく。いただき終わったら点前座に上がってサラっとお茶を点てる。

お菓子(干菓子)をいただくことも含んでいるので、普段のお稽古のすべてができるのです。

今年最初のお稽古で1年間の茶道修行を心に誓います。


大折据と十種香札(じっしゅこうふだ)

相変わらずですが、相変わらずが有難いことだと思います。

今年もこうして皆さまと和やかに新年の始まり、お稽古をできましたことを感謝申し上げます。

本年も皆さまにとりまして良き一年、良き茶道修行の一年となりますように。

ご一緒に精進してまいりましょう。