Tea Column

裏千家茶道東京中野千秋庵 令和元年6月前半のお稽古日誌 | 梅雨入り前後の夏日と青梅

東京中野千秋庵 令和元年6月第1回のお稽古はこちらのお軸で始まりました。


白雲自去来 はくうんおのずからきょらいす

梅雨入り前に夏日があったり、梅雨入りしてもお稽古日には気温高めの快晴。

この6月前半に千秋庵にお越しになった方は雨対策よりもいかに涼しくお着物で過ごすかの方に頭を悩ませたかもしれません。

玄関には庭で収穫したたくさんの青梅。収穫した直後のお稽古日の方はラッキーでした。

茶道裏千家のお稽古 | 東京中野千秋庵ではお点前もお道具も豊富に


無限斎御好の瓢棚(ひさごだな)

瓢棚(ひさごだな)を用いて薄茶・濃茶のお点前。

瓢棚は無限斎御好の杉生地の一重棚です。

勝手付の板から瓢箪(ひょうたん)をくり抜いて、それを天板に使えることができてしまう。使わない時には、この瓢箪がまたカパっとはまってコンパクトに収納。

箱から出すときや仕舞う時にも喜びやワクワクを感じる棚です。

他にも入子点や大津袋。
流し点など(棚なし)。

中級以上の方は、
台天目(だいてんもく)や和巾点(わきんだて)など


天目茶碗

初歩の方は盆略点前や運びの薄茶点前。

最初はまったく正座ができなかった方もだんだんとできるようになり、お茶を点てるまでの間、一度も足を緩めることなくできるように。自信がついてきますね。

6月前半のお稽古も盛りだくさんでした。

裏千家茶道6月恒例のお菓子で縁高の扱い方

入門されてまだ間もない生徒さん方は、縁高での主菓子のいただき方をしっかりお勉強しました。


主菓子は太市御製「青梅」


この時期になるとふっくらした愛らしい姿に思わず笑みがこぼれます。

お稽古は常に茶事を念頭にして行いますので、単にお菓子をいただくだけでなく、

詰(末客)に座られる方は茶道口まで行って縁高をお返しする、

お正客の方は末客が戻られた頃合いでお声がけをする。

そんな事が足の運びもスムーズにスッスッスとできるようにお稽古します。

お茶を点てて自分で楽しむ。お客様に召し上がっていただく。

それだけではない、お客様同士の間合い。人と人との関係。

そんなことをお稽古を通じて型を通じて学べるのも茶道の良いところだと思います。


干菓子は「さざれ石」に「若鮎」でした。

小淵沢の高原からお持ちいただいた季節の花を籠に生けて


鵜籠(うかご)に生けられた花たち

長年東京中野千秋庵に通われている日本画家・浦田由佳子さんが山梨県小淵沢の自宅アトリエからたくさんの花をお持ち下さいました。

標高1,000メートルを超える澄んだ空気の中で育つ野の花たちは可憐でありながら力強く、色も瑞々しいです。


花筏 はないかだ


山法師 やまぼうし


芍薬 しゃくやく


丁子草 ちょうじそう

古川宗洋
古川宗洋
私は特に花筏が好きで、いつも楽しみにさせていただいております。

お水にいれて小渕沢から。
重たくて大変だった思います。

そのお心が本当に嬉しくて・・・


床にも少し

いつも高原の野の花々をお持ちくださりありがとうございます。

日本画家・浦田由佳子さんの公式ホームページはこちら▷▷
https://yukakourata.com/index.html

新社会人もお着物でお稽古に励んでいます | 茶道で自分の軸を取り戻す

東京中野千秋庵には今年の4月に新社会人になられた方もおられます。前日に初めての残業があっても遠くても、とにかく頑張って来て、お着物を着てお稽古に励んでいます。

お越しになると自分のお点前だけではなく、お水屋で天目茶碗を見たり、先輩方が炭を直しているところを見たり。

新鮮な目で茶道の様々なお道具や場面を楽しんでおられるようです。


蛍棗(ほたるなつめ)
日中はビルの中にいてなかなか気付かなくても、お稽古場で季節を感じていただければ嬉しいです。

社会でバリバリご活躍されている方がお休みの日に集うお稽古場。そういった意味でもお仕事場以外でも社会の先輩と接する機会がある場というのは新社会人の方々にとっても良いのかもしれません。

大変な時もあるかもしれませんが、お忙しいなかにあってお茶の時間がご自分の軸を取り戻す大切な時となれば幸いです。


奥西緑芳園さまよりお届けいただきました令和のお抹茶。皆さんで楽しみました。

これから梅雨本番、恵みの雨ととらえて、皆さまどうぞお健やかにお過ごし下さいますように。6月後半のお稽古も共にお勉強してまいりましょう。

東京中野千秋庵
古川宗洋 拝

お稽古で耳にする天目茶碗や茶入の形、伝来・・・整理できていますか?
▷▷参考書籍のご案内(上級者向け)


『奥秘にも使える名物茶入の伝来と逸話(茶の湯便利帳5)』(青木準子 編著/世界文化社) A6サイズ 304ページ

「ご伝来は?」と聞かれて困ってしまうという方も多いのではないでしょうか。本書は珍しい相伝物に関する書籍となります。名物茶入を分かりやすく分類。逸話と共に丁寧に紹介してあります。

・お道具の寸法、所蔵美術館などの基本情報はもとより、
・仕覆
・伝来
・逸話
・銘の由来
・使用の茶会

もコンパクトにまとまっています。

巻頭には大名物を中心にカラー写真も掲載されており形を覚えるのにも役立ちます(巻末にも茶入の形がイラストで掲載されています)。

茶入だけではなく天目茶碗もコンパクトに掲載。

巻末には伝来に関連する人物が五十音順で紹介、年号早見表や江戸幕府将軍在職表などもあり時代の整理にも役立ちます。

お稽古に行くときに携帯できる嬉しいハンディサイズ。
編著者の青木先生に心より感謝を申し上げたい一冊です。

▼こんな方におすすめの本です▼
・お稽古が四カ伝以上となった時にいつも困っている。
・美術館・博物館でお道具はよく見るがイマイチ整理ができない。
・伝来をいつも忘れてしまう(本書は逸話と共に掲載されているので頭に入りやすいです)。

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